ぬかるみ小路に逸れる

文章の溜まり場所として使っていこうと思います(超不定期)

セルフ解説①

セルフ解説①  

自分の書いた創作文の解説的なものです


「劇場」
とにかく小説的な文章は初めてなので・・・と思って手当たり次第に書いてみた。公募は短編で字数制限(6000字)があったのですが、あろうことか制限を4000字と勘違いして無理やりまとめてしまいました。内容の方もまだ構想と展開はあってとにかく”出す”ためにダメ元でまとめてしまったという・・・またぼちぼち最初に考えていたような続きを書いてみようと思います。
・・・これだけだとただの劇場あるあるこわい話になってしまった。


「ひみつ」「鳥は山に眠る」
昔話の二次創作というコンセプトのもとでしたが二次というよりはアレンジになってしまいました。
元ネタは「ひみつ」が『女の大力』「鳥は山に眠る」が『梟染め屋』どちらも『日本の昔話』(柳田国男新潮文庫)から。

『女の大力』は茗荷という男が竜宮の乙姫様を助けたことによって相手一倍の大力を得ました。これは子孫にも代々伝わる力でしたが、一つ忠告があってそれは「女に物を手渡ししてはいけない」というものでした、しかしある日お味噌をもらった茗荷はうっかり奥さんに味噌を手渡ししてしまいます。それ以降生まれてくる男の子には力が伝わらず、代わりに女の子には大力が伝わるのでした。
・・・という話から「ひみつ」ではその力が今でも代々伝わっていたら、という想像で書きました。今思うと味噌のエピソードがあったので(この味噌が高野山から貰ったという言われがある)ここを絡めて書いていれば良かったなと思います。

『梟染め屋』は昔梟は鳥たちの染め物屋で、烏はおしゃれで全身真っ白でしたが、ある日烏が染め物屋の梟のところにやってきて「自分の衣装をまたとない色に染めてくれ」と依頼します。梟は引き受けて烏の衣装を真っ黒に染めると「これがまたとない色だ」といいます。烏はこれに腹を立て梟を見れば怒っていじめるので梟は烏のいる間は出てこなくなった・・・というお話。
「鳥は山に眠る」では寓意話のように書いてみようと思って自分の知識の無さではうまくまとまらなかった。だけど設定としては厳しいもの、無理があると思ってもそこは二次創作(ファンタジー)だしと自分の中ではわりと楽しく書けました。


「犬と夜のまち」
これは「劇場」と同じ頃に書いていて何か荒唐無稽で奇想天外なものを書いてみたいと思って書きました。なんとなく名前をカタカナにしてみてクールな感じにしたい、みたいな。
ドッグ=犬は決まっていて駒としてのイヌにするか・・・?と思いましたがそれでは色々面倒なので物理の犬にしました。
変身もの・・・だと思いますがドッグは人間なのか実は犬なのか、犬になった幻覚を見ているのか犬が人になったのかは特に決めてません、見てくれた方に委ねます・・・。
でも多分ラストでもうドッグは夜に犬になることはないと思います。旧市街と新街の間の川はあちらとこちらを隔てていて、ドッグは架け橋(足)のような・・・。
・・・なんて全体的に夢遊感が出ていればいいのです、全く意味はない、エンタメです。




とりあえず応募したものたちを。
こんな感じに気まぐれに解説(?)を上げていくかもしれません。