ぬかるみ小路に逸れる

文章の溜まり場所として使っていこうと思います(超不定期)

多少腐的なの含むのでご注意下さい

 

文庫本の入ったラックを見て「本当は怖い○○童話」などの微妙な雑学系の他に小説。山椒大夫高瀬舟と怪談、羅生門蜘蛛の糸、若きウェルテルの悩み、絵のない絵本・・・どれも高校生時代に読んだ本。当時の私はメランコリーにハマっていた。

・・・というのも当時の私は戦国無双2というゲームに陶酔していた。キャラクター化された戦国武将たちだったが、ifルートはあれど武将キャラたちはほとんど史実通りの末路を遂げる。その世界の殺伐さ、儚さ、悲しさに強く惹かれていた。同人サイトなどを見てももちろんゲームという性質で明るいものもあったがそういった悲しさや虚しさを創作するサイトに傾倒していった。メランコリーにハマる。

私が好きだったのは人気の義トリオと呼ばれる三人だった。彼らは義という絆で結ばれるが最終的には義は敗れ彼らの言うところの利が勝つ。義の名の下に何とか奮闘する3人だったが二人は関ヶ原大阪城で西軍として散るが一人は主家存続の為東軍に下りながら生き残る。この主家の為に西から東へと身を変え義トリオの中で唯一生き残った彼こそが義を唱えた発端の一人であり私の推しキャラである。

言うなれば美味しい。義を旗揚げしたのに最終的には家の存続の為に義を裏切るような形になり、関ヶ原後一人と戦場で敵として再会する。ルートでは戦いの後、仲間になってくれるがそうでない場合は悲しい別れとなる。敵対したときの様子、自分が今までいがみ合っていた利に下り義というものを唱え続けていた自分は何だったのかという自嘲。(私がそう思っているだけ)

あるルートでは自決を選ぶなどかなり行くところまで行く彼ですがその、元気に義を唱え進んでいこうとしている時と、義を失い何も見えなくなり大人しく沈んでしまったギャップにやられた。

公式のシナリオ集によると「普段は躁鬱の躁状態の人です」という爆弾とも言えるような発言。当時はそれを読んでも何とも思わなかったけどこの前改めて見たらどエラいことが書かれてたなと驚く。いや、それはかなりヤバいことをサラッと・・・!?

でその義を失った後の鬱状態というか彼のメランコリーな状態に当時はそれをどうにか儚さと脆さと美しさとに起きたくて文豪たちの純文学(的なもの)を読んでその陰鬱さや無常さに浸って彼のイメージを妄想しようとしていたのだ・・・。(同時にポップンのあさき氏の音楽にも少しだけハマっていたしサンホラにもハマる)

 

今思うと本当に若いな~って感じがして恥ずかしい。暗いものとか陰鬱さとか好めるのは若い証拠で体力ないと辛い・・・(自分が年なんだ)

ちなみに彼はゲームのナンバリングを重ねるごとに陰鬱成分が減っていき、仕える家の為にはと仲間を悲しむ熱さは残しながら運命をある程度割り切れ前を向けるようになっていった。その変化に最初は(あの鬱さがあるのが良かったんだよな・・・)と戸惑いがあったものの今ではマイルドになったそっちの方も可愛いし言いよねとなった。

ちなみに当時同人サイトで書かれていた読んでおいた方がいいとされた小説に司馬遼太郎の「関ヶ原」とかあったけど未だに読んでない。彼のファンなら童門冬二の「北の王国」もよいとあって上だけ読んだ。(上下巻なのだが下は買ってない)何というか、奥方強すぎる!という印象だった、上の文庫本ラックの端に鎮座している・・・。下を読んだ完結させたいけど上の内容も忘れているのでほぼ最初から読まないとわからないだろうな・・・。

 

ここまでその武将キャラクターの彼の名前を出していませんがたぶんバレバレでしょう。