ぬかるみ小路に逸れる

文章の溜まり場所として使っていこうと思います(超不定期)

超短文

超断片⑥

「 くん、全然歩幅合わせてくれないね」と彼女に言われた。嘘だ。 はちゃんと歩幅を合わせていると思っている。彼女の身体が よりも小さいから、歩幅が合ってないように感じるだけで は彼女に歩幅を合わせる努力をしている。「もう、私のことどうでもいいん…

超断片⑤

断片的なもの 「人間が・・・よく言えば賢く認識したものをカメラはそのまま写しだすからね。人間の目が一瞬だけ見て判断したものをカメラはその一瞬だけの部分を改めて写しだせるからね。心霊写真のトリックはこれさ。 その時の脳の認識とカメラとの誤差だよ。…

超断片④

「また一つ・・・時代が消えましたなぁ」縁側でキセルから煙を吹かしながら豪老人はゆっくりと言った。「そうですなあ・・・ですが気に病むこともありますまい」と応え一人碁を打つのは然老人。 「・・・こうして、ぼうっと眺めておりますと空しいもんですがなぁ」 「…

超断片②

夢で見たものシリーズ②七福神とバスの落ちる夢路線バスに母と乗っていた。久しぶりに乗るバスは後ろの二人掛けの席に乗る。この路線バスは一度回転場に寄って一回ターンをするのであった。その際にバスは後ろを向いてバックするのだが冬場なら回転所の後ろは…

超断片

「大返し危機一髪」アムちゃんかわいいー敵にするのよそうよ、味方にしよアムちゃん味方ー ってち、ちょっと待って下さいよアムちゃんて最初から絶対敵だって言ってましたよねえええ うん、言ったよ敵国の女王で一時味方のふりするけど最終的に裏切ってラス…

断片①

ただそこだけ書きたかっただけの断片的な一節を置いてみる。(SSSショートショートショート的な・・・) 枯れ枝 以前あった手応えのようなものが光知子の手のひらから一気に崩れ落ち消えていくようだった。それは既に光知子の中から離れ消えていくように手のひらからたちまち…